2022-05-26 6:36
【おすすめツール比較】オンラインイベントプラットフォームの選び方
新型コロナウイルスの影響が長期化する中、展示会・カンファレンス・ウェビナーなどのイベントをオンラインで開催する企業が増えました。主催者にとっては、会場を借りたり資材を用意するコストがかからず、天候や中止のリスクを受けにくいメリットがあります。
来場者にとっては、オフィスや自宅から参加できる手軽さがメリットであり、イベント開催はオンラインシフトが進んでいます。
今回はオンラインイベントの効果アップと効率化を実現する「オンラインプラットフォーム」をタイプ別に比較して、用途に合ったツールを選ぶポイントをご紹介します。
【オンラインイベントならEventBASE】
EventBASEはオンラインでの展示会や商談会、カンファレンス、交流会、ウェビナーなど、あらゆるオンラインイベントに対応し、コミュニケーションを通じた新しい顧客体験を提供するイベントプラットフォームです。
- オンライン展示会の実装をクライアントから受けた代理店様
- 自社でのカンファレンスや交流会をオンラインで計画している企業様
- ウェビナー等を通じて売上につなげたい企業様
などのあらゆるニーズに対応し、オンラインイベントを成功へと導きます。
1.オンラインイベントプラットフォームとは?
(1)様々なイベントをオンライン上で実施するためのツール
オンラインイベントプラットフォームとは、展示会や商談会、カンファレンス、セミナーをオンライン上で開催するために必要な機能を備えたツールのことです。コロナ禍でイベントが軒並み中止となり、オンラインイベントが普及し始めた頃は、主催者はセミナー配信・アンケート・集客・顧客管理など、必要な機能ごとにツールを使い分ける必要がありました。しかし、複数のツールに分かれることでオペレーションに手間がかかったり、データが分散することで参加者の状態を掴みづらいデメリットが出てきました。現在では、そうした課題を解消できるツールとして、さまざまな機能を併せ持ったオンラインイベントプラットフォームサービスが普及しており、多くのイベントで導入されるようになりました。
(2)オンラインイベントプラットフォームの種類
オンラインイベントの配信ツールというと、Zoom、Youtube、Instagramなど無料で使えるサービスを利用する方が多いかもしれません。近年はVRを活用した展示会が増えてきたり、B To B向けにビジネスを行う企業によるオンラインイベントの実施も増えていることから、多様なサービスがリリースされています。
イベントを主催するご担当者にとっては、参加者への提供価値アップ、運用の効率化、KPIの達成を実現するために、オンラインイベントプラットフォームの検討が必要ではないでしょうか。
実際にツールを検討するには、まずイベントの開催目的を定めて、その目的に沿ったツールを選ぶ必要があります。オンラインイベントプラットフォームには、大きく分けて3つの種類があります。それぞれ用途別にご紹介します。
①オンライン会場型
展示会やマッチングイベントなどリアルで実施するイベントの内容を、オンライン上の機能で実現できるのが「オンライン会場型」です。基本構成は、イベントTOPページ+各出展企業のページ+講演ページから成ります。イベント告知ランディングページと申込フォームを含むページ一式の作成機能、事前集客のためのメールマガジン配信機能、来場者のデータを分析できる機能など、開催前後に必要なメニューをオールインワンで提供するサービスが多いのが特徴です。代表的なサービスには、EventBASE、EventHub、Eventos等があります。
②VR型
オンライン会場型にVR(Virtual Reality)の機能が付与され、リアル会場のようなインターフェイスで見せることができるのが「VR型」です。メタバースが生活に浸透するにつれてイベントでのVR活用はますます拡大する可能性を秘めています。仮想空間で現実に近い臨場感を味わえるのが特徴で、製造業などの実際の商品スケールを展示イメージで伝えることが大事な業種や、ゲームなどのエンタメ業種ではアバターを使ったコミュニケーションの活用が進んでいます。代表的なサービスには、ネクシビ、そのまま展示会等があります。
③ウェビナー特化型
ウェビナー(WEBセミナー)を配信できるツールが「ウェビナー特化型」です。これまで、講演・セミナーを実施するにはZOOM Meetings や Zoom Webinar、Youtube LIVEなどを利用していた方が多いかもしれません。オンライン化でイベント実施のハードルが下がったことから、今ではイベント会社以外にも複数の講演を同時に開催するカンファレンス型イベントを実施する企業が増えており、ウェビナー特化型ツールへのニーズは高まっています。代表的なサービスには、ネクプロ、Cisco Webex Events、Zoom Events等があります。
(3)イベントタイプごとに適したオンラインプラットフォームの用途は?
利用企業の事業内容や、イベントの目的によって適しているツールのタイプは異なります。それぞれのタイプごとの特徴、メリット・デメリット等を表にまとめました。
オンライン会場型 | VR型 | ウェビナー特化型 | |
特徴 | 出展者ページ、講演ページを作成でき、展示会イベントをオンラインで開催できる機能が備わっている。 | VRの機能が搭載され、リアルに近い臨場感のイベントを演出できる。 | 1つのセミナーだけでなく、複数のセミナーを同時に開催できる。 |
主な導入企業・団体 | イベント事業会社、メディア会社、広告代理店 | 製造業・エンタメ業種の企業、業界団体 | カンファレンス主催会社 |
適した用途 | 複数の出展者を集めて実施する展示会型イベント。出展者と参加者を効率的にマッチングするイベント。 | 実際の商品スケールで展示イメージを伝えるイベント。アバターを使ったコミュニケーションが価値を生みだすイベント。 | 参加者が複数の講演・セッションを閲覧できるイベント。現状開催しているセミナーの機能拡張。 |
メリット | オールインワンの機能の豊富さ。出展企業への価値提供。 | 最先端技術の導入による話題性。アバターによるリアルなコミュニケーション。 | 多くの活用実績が蓄積されている。導入と開催のハードルが低い。 |
デメリット | 機能を使い切れず、コストに見合った効果を出せない場合がある。 | 主催側・参加側ともにまだ利用者が多くない。接続環境によって、動作の負荷が高い。 | ツール導入だけではイベントそのものの差別化が難しい。他の2つと比べると機能が少ない。 |
2.タイプ別:おすすめオンラインイベントプラットフォーム12選!
(1)オンライン会場型
①EventBase(イベントベース)
特徴 :コミュニケーションを加速させる3つの機能「交流ラウンジ」「ブースビデオ通話」「ランダムマッチング」が搭載されており、リード情報の獲得だけでなく満足度の高い顧客体験を提供できます。操作マニュアルがWEBサイトに公開されており、導入前に使い勝手を確認することができます。
利用例:株式会社ストラーツ「IT & MARKETING EXPO 2021」
価格 :要問合せ
②EventHub(イベントハブ)
特徴 :Sansan、ニューズピックスが定期的に活用しており、大規模カンファレンスでの実績が豊富です。オンラインだけでなく、ハイブリッドイベントにも対応できる参加者管理機能が充実しており、マーケティングオートメーションツールとの連携も可能です。
利用例:株式会社SmartHR「SmartHR Next 2021」
価格 :要問合せ
③EventRegist(イベントレジスト)
特徴 :無料で利用できるプランから、企画や運営までトータルでサポートを受けられるプランまで、ニーズに応じた料金体系が用意されています。リアルイベントでの受付業務の効率化や申込者統合管理の実績が豊富で、ハイブリッドイベントにも対応しています。
価格 :4タイプから選択できます。
Basic:基本料無料+チケット販売手数料(8%)
Basic+(プラス):基本料¥50,000+チケット販売手数料(8%)
Premium:ご利用機能・サポートにより変動+チケット販売手数料(8%)
Enterprise:要問合せ
④eventos(イベントス)
特徴 :オリジナルイベントサイトのカスタマイズ性が高く、スマホアプリも公開できます。スタンプ、待ち時間チェック、Push通知、AR機能など、スマホアプリならではの機能が豊富で、リアル展示会やBtoCイベントでも活用されています。事前にデモサイトで実装できるページイメージを確認できます。
価格 :要問合せ
⑤デジ展®︎(デジテン)
特徴 :展示会に特化したツールであり、商談機会の獲得や営業活動の効率化を目的としたイベントに適しています。「複数会場対応」「管理者権限分け設定」「ブースへのアクセス権限設定」「招待客へのお声がけ機能」など、大規模展示会にも対応できる機能が備わっています。来場者画面はわかりやすくシンプルなデザインで、ブランディング会社ならではのクオリティの高さが魅力です。BtoBの商談会から、小売の会員向けイベント・大型ファッションイベントなどのBtoC向けまで、幅広い実績があります。
利用例:大和ハウス工業、P&G など
価格 :要問合せ
⑥DEXPO(デキスポ)
特徴 :カスタマイズ性が高いオンライン展示会向けツールです。「イラストブース」「2Dエクストラブース」 「3Dデザインブース」のデザインから選択でき、リッチな見た目のオンラインブースを実現できます。翻訳機能の追加も可能で、経済産業省や公益財団法人による外国人向けイベントに使われている点が特徴です。
利用例:一般社団法人 海外産業人材育成協会/株式会社FJ「FOOMA JAPAN DIGITAL EXPO in Thailand」
価格 :「標準プラットフォーム」「カスタマイズ」、200社以上出展可能な「大規模パッケージ」を展開。要問合せ
(2)VR型
⑦ネクシビ
特徴 :リアル展示会の実績豊富なフジヤが提供するサービスです。表現手法と機能に応じて3種類のプランが用意されています。展示会場のデザインとカラーリングはバリエーションの中から選択でき、短期でオンライン展示会を立ち上げる場合に適しています。
利用例:非公開
価格 :STANDARD 1,500,000円(税別)
VS(Virtual Space) 2,500,000円(税別)
PRIME 都度見積
⑧そのまま展示会
特徴 :ソニーの小会社SOVECが提供するサービスで、3DCGのクオリティが高いです。滞在時間の拡大に成功した事例もあり、リード獲得とブランド体験につなげることができるツールです。PRの支援部隊もあり、集客のサポートも相談することができます。
利用例:「第30回 2021特許・情報フェア&コンファレンス<オンライン展示会>」
価格 :パッケージプラン 198万円〜 ※案件毎に見積
⑨Airmesse(エアメッセ)
特徴 :立体画像を使ったバーチャルリアリティ(P-VR)によって、疑似的に展示会空間を演出できます。VRによる展示が標準機能として付いており、展示パネルのポップアップ表示などができ、実際の展示会のような臨場感を味わうことができます。
利用例:SEMICON Japan 2020 Virtual 展示会
価格 :初期製作費 55,000円(税込)〜
月額 5,800円(税込)〜
(3)ウェビナー特化型
⑩ネクプロ
特徴 :ライブ配信・擬似ライブ配信・オンデマンド配信などの配信方法と、顧客管理・集客・アンケート・分析改善を一貫して行うことができるツールです。取得可能なログ形式が多様であり、ウェビナーを実施するだけに止まらず、マーケティング活動に繋げやすいプラットフォームサービスです。
利用例:アドビ株式会社
価格 :要問合せ
⑪Cisco Webex Events
特徴 :シスコの安定・安心な環境で提供されるウェビナープラットフォームです。最大 10,000人が参加でき、100 以上の言語へのリアルタイム翻訳が提供されるため、グローバルな参加者に対応できます。ウェブキャストモードでは、10万人まで参加できる大規模オンラインイベントを開催できるなど、拡張性の高さも魅力です。ライセンス数や機能に応じた料金体系のため、低価格からの利用が可能です。
価格 :無料(主催者数1名) 0円
Starter(主催者数1-50名) ¥1,700 license/mo
ビジネス(主催者数1-100名) ¥1,700 license/mo
Enterprise(主催者数カスタマイズ可能) 要問合せ
⑫Zoom Events
特徴 :お馴染みのZOOMでもオンラインイベントの拡張を実現できるプラットフォームサービスが提供されています。有料イベントやマルチセッションに対応する機能や、参加者同士や主催者・出展者とのネットワーキングにつながる機能があります。
利用例:-
価格 :ZOOM EVENTS
最大 1,000 人の出席者 ¥591,360/年/ライセンス
3.オンラインプラットフォーム選び方のポイント
(1)開催目的・参加対象に合った機能を備えているか
①開催目的で選ぶ
企業のマーケティング担当の方であれば、ブランディング、リード獲得数、商談数などの目的によって異なるKPIが設定されているはずです。目標達成に必要な機能の優先度を決めてからツールを選ぶことをおすすめします。目的毎に考慮したいポイントをまとめます。
- ブランディング:参加者の視聴体験・操作性、デザイン面のカスタマイズ性
- リード獲得:名刺交換機能、セミナー・LIVE配信機能の使いやすさ、資料ダウンロード機能など多様なコンバージョンポイントの設置
- 商談数:ビデオ通話の有無(外部サービスとの連携可否)商談、アンケート機能の充実、トラッキング・ログの分析機能、マーケティングオートメーションツール・顧客管理システムとの連携可否
展示会やカンファレンスなどの大型イベントを主催するイベント会社やメディア会社の方であれば、上記に加えて出展者向け管理画面の使いやすさ、システムの安定稼働性、セキュリティの重要性も考慮して選ぶ必要があります。
②参加対象で選ぶ
同じ営業目的であっても、イベントの参加者がどのような属性かによって、イベント中やイベント後のコミュニケーションを変える必要があります。ここでは、B To Bイベント、B To Cイベントに必要なコミュニケーションを取るための機能をまとめます。
【B To Bイベントの場合】
- 出展者ブースの設置・管理機能
- 参加者のリード取得機能(会員登録ページ)
- メルマガ作成、メール送信などの集客機能
- 参加者/出展者とのコミュニケーション機能
- 商談予約、マッチング機能
- アーカイブ配信機能
- マーケティングオートメーションツール、顧客管理システムとの連携機能 など
【B To Cイベントの場合】
- 有料イベント開催機能
- スマホアプリの提供機能
- SNSとの連携機能
- ブラックリスト機能
- コミュニティ機能 など
(2)カスタマイズ性とコストのバランス
パッケージのプランにはない機能をカスタマイズで実現できるツールは多いですが、導入にかかる開発コストと期間が余計にかかります。カスタマイズによって必要以上の機能を付けてコストが膨らんでしまわないように、標準機能で必要な仕様を満たせるかを検討しましょう。
①カスタマイズで特に検討すべき点
- デザインはどこまで自社独自のものにできるか(ロゴや画像設定の自由度)
- イベントページを独自URLに変更できるか
- アンケート機能の設問は変更できるか
- 自動送信メールの文面を変更できるか
- 専用の知識がなくても管理画面か更新ができるか
など
パッケージ以外の費用をかけてでもカスタマイズを検討する場合、自社イベントと同じ規模・形式・業種の導入実績があるツールであれば、仕様を満たす機能がすでに揃っており、稼働の安定性も担保される場合があります。
(3)運営のサポート体制
オンラインイベントはリアルイベントとは参加者の視聴態度が異なります。また、配信やブースの設定方法、データ取得・分析範囲の広さなど、オンラインならではの運営が必要です。展示会やカンファレンスはオンラインで手軽に実施できるとはいえ、ノウハウがなければ参加者満足度を高めることも、開催目的を達成することもできません。ツール提供会社の中には、イベントの運営をトータルにサポートできる会社や、ある部分に特化して専門的にサポートできる会社がありますので、ツールの選定と合わせて検討しましょう。
①サポート体制で特に検討すべき点
- ツールの使い方がわからない時の窓口があるか
- イベント内容を企画段階からサポートしてもらえるか
- カンファレンスの進行表の作成をサポートしてもらえるか
- ツール上の設定、ページ作成などの代行サービスがあるか
- 動画やBGMなど配信素材の作成をサポートするサービスがあるか
- ハイブリッドでの開催をサポートしてもらえるか
4.まとめ
B To Cだけでなく、B To Bでもオンラインイベントや動画の活用が広がっていることから、オンラインイベントプラットフォームはこれからさらに量質ともに充実していき、機能も多様化すると予想されます。プランも安価なものから高価なものまでラインナップが揃ってきており、目的に合ったツールを導入しやすくなっています。自社のイベントの開催目的、参加対象に沿って必要な機能を見極めて、適切なサポートを受けられるツールを選び、オンラインイベントを成功させましょう。
5.オンラインイベントプラットフォームについてお悩みの場合はEventBASEへ
オンラインイベントの成功には良質な顧客体験が不可欠です。主催者側と参加者の関係性をアップさせるコミュニケーションをいかに作れるかがポイントです。
EventBASEは、オンラインでの展示会や商談会、カンファレンス、交流会、ウェビナーなど、あらゆるオンラインイベントに対応し、コミュニケーションを通じた新しい顧客体験を生み出すイベントプラットフォームです。
オンラインでのイベント開催を検討されている企業様はぜひ、お気軽にお問い合わせください。